はじめての百合におすすめの短編集『終電にはかえします』

「LGBTQ」という言葉が広まったことで、一般にも広まりつつあるジャンルが百合(ガールズラブ)です。最近では、Twitterを中心に好きな作品をツイートする人も増えつつあります。しかし、「興味はあるけど、何を読んだらいいのか」と思っている人も多いでしょう。

そこで、今回は短編集の中でもっともおすすめできる作品として、『甘々と稲妻』を代表作に持つ雨隠ギド先生の『終電にはかえします』を紹介します。作者初のガールズラブ作品です。

本作は「百合アンソロジーひらり、」に掲載された百合作品を集めて発表された短編集で、タイトルにもなっている『終電にはかえします』の他6編、全部で7編収められています(収録順)。

  • 『ひらがな線、あいう駅より』
  • 『終電にはかえします』
  • 『少女プラネタリウム』
  • 『一瞬のアステリズム』
  • 『永遠に少女』
  • 『大人の階段の下』
  • 『少女星図』

この中では、1作目と2作目が続きもので7作目が3作目のスピンオフとなっていて、あとは1話完結の物語です。

基本的には少女同士の恋愛を描いていますが、片思いの三角関係や意外な素顔を見て好きになっていく過程を描いた作品もあり、さまざまな百合を楽しめる作品となっています。

【作品データ】
・作者:雨隠ギド
・出版社:新書館(ひらり、コミックス)
・刊行状況:全1巻