【あらすじ】
父を亡くして、母と4人の妹がなんとか生活していけるレベルの水科壱郎。そこで高校「白金紳士倶楽部」のパンフレットを家族に見せて、そこへ進学するという。
入学するためには高レベルな筆記試験に小論文、何度かの面接をクリアする必要がある。その代わりに受験資格は貧乏な水科でも受けられるくらいに一切問わない。
果たしてそこへ入学した水科は無事卒業できるのか？！

【みどころ】
青龍というグループに配属され、学校でのすべてのカリキュラムはこのグループで行い、連帯責任で評価されるという。
学費は無料だったから入学のために努力した水科は、不合格になると全学費を払わなければならないと知り、どうしてもトップで卒業したいと決意する。

青龍のメンバーは初めは5人。しかし一人遅れてやってきて6人になるが、その相手は非協力的で困る。なんとかペアを組んで少しずつ仲良くなるという手段で高校生活を送るが……？
メンバーは水科のような貧乏人や、没落貴族、成金と本物の金持ち、資格コレクターのサラリーマンなどさまざまな理由で入学してきている。

つだみきよ氏はBLジャンルでは「蔵王大志」名義で漫画を描いている。
『白金紳士倶楽部』ではせっかく名義が違うのだからと、以外なところで女子キャラが登場したりするのも見もの。
青龍グループ全員でトップ卒業を目指し、最初に組んだ二人組が親しくなっていくのは、若干BL要素があるといえる。

マナーや語学、茶道や華道、護身術やダンスなど、さまざまな授業をこなし、課外授業ではパーティやサバイバルなども取り入れられる高校は、「授業は？」というツッコミが多いが、6人で協力して成長していく姿がまぶしい。
彼らの見事な成長と協力を最後まで見守りたい。

【作品データ】
・作者：つだみきよ
・出版社：新書館
・刊行状況：全3巻