大学の落語研究会を舞台に落語好きな女子大生の奮闘を描いた物語『おちけん』

さまざまなメディアで特集されているとおり、2016年から現在に至るまで続いているのが落語ブーム。最初は一過性のものかと思われていましたが。しかし、デジタル世代と呼ばれる若い世代にも広まってきており、その盛り上がりは一時的なものではないようです。

実際、全国の高校や大学の落研(落語研究会)出身の落語家や芸能人も多くいらっしゃいます。それにちなんで、今回紹介するのは『おりんちゃん』を代表作に持つ川島よしお先生の『おちけん』です。

主人公は、立川大学の落語研究会に集まった4人の学生。その中で、核となっているのが、人前に出ると緊張してうまく話せなくなる加藤茶子です。彼女は家庭環境に恵まれませんでしたが、落語と出会って成長していきます。

その相棒が京マチ子です。彼女のお祖父さんは、落語研究会の顧問であり師匠の滝川鯉太郎。たまたま寄席に入った北大路アンナ、茶子、前座の鮒吉と一緒に修業に励みます。

物語は、「子別れ」や「寿限無」、「饅頭こわい」など実際にある古典落語をネタに展開して、4コママンガで描かれます。どれも落語に対して愛を感じる絵柄で、はじめて触れる人にもわかりやすく解説されている作品です。

絵柄は丸みを帯びた童顔のキャラが特徴で、本作でもそのような描写が見られます。最後には、都内近郊および名古屋・大阪で落語を観られる寄せが紹介されているので、本作を読んだあと興味を持ったらぜひ、実際の寄席を観覧してください。

【作品データ】
作者:川島よしお
出版社:双葉社(漫画アクション)
刊行状況:全1巻