働く意義とは? 仕事の意義とは? 一所懸命に働く人への賛歌『働きマン』

これまで日本人の働き方は、正社員やパート・アルバイト、派遣社員などとしてひとつの企業で働くもしくはフリーとして働くことが主なものでした。しかし、2018年頃から「働き方改革」の推進により副業をする人も増えるなど、多種多様な働き方を許容する流れができつつあります。

それにちなんで、今回は『ハッピー・マニア』などでお馴染み、安野モヨコ先生の『働きマン』を紹介させていただきます。本作は、講談社の「週刊モーニング」にて2004年に連載開始されましたが、2008年に体調不良により休載。現在は復帰しているので、連載再開を期待したいところです。

主人公は28歳の女性編集者、松方弘子。勝ち気で生真面目な性格です。普段は身だしなみに気を遣いファッションにも抜かりないのですが、「男スイッチ入ります」を合言葉に仕事スイッチが入ると、多少のプライベートを犠牲にしても、猛烈に働きます。

そんな彼女を中心に、おいしいところを持ってきマンの成田、張り込みマンの菅原などカノジョの周辺にいる特定の人物にスポットを当てて、その人の仕事観をリアルに描いています。

2007年にはフジテレビのノイタミナ枠で、2008年には菅野美穂さん主演でドラマ化されてそれぞれ放映され、原作と同様スポットを当てる人物の特徴を表す「〇〇マン」というタイトルを付けていることが特徴です。

絵柄には評価が分かれるところだと思いますが、登場人物の見せ方や構図、心理描写は非常に巧みで、そこから醸し出す迫力やリアルさは高く評価できるのではないでしょうか。

そんな本作のキャッチコピーは、「一所懸命に働く人に、男も女も関係ない。ひろ子やカノジョに関わる人々を通して仕事とは何か、働くとはなにかをテーマに描いたマンガ」です。

良い雑誌を作るために、編集長・上司・同僚と一緒に右往左往して、ジレンマに悩み、誰かとぶつかることも多い。恋人に逢えない日が続くこともいとわず、働き続ける弘子たちを見ると、仕事や働くことへの悩みもきっと吹き飛ぶはず。

これから新社会人になる人も、経験を積んで仕事がマンネリ化しつつある人も、読んで損はない作品です。

【作品データ】
作者:安野モヨコ
出版社:講談社(週刊モーニング)
刊行状況:既刊4巻(現在、休載中)