時代は西原に微笑む?『この世でいちばん大事な「カネ」の話』ドラマ化

私が西原理恵子氏の作品を見たのは、竹書房の『まあじゃんほうろうき』でした。題名からして、阿佐田哲也氏の『麻雀放浪記』のパロディなんでしょうけど、内容は似ても似つかぬものでした。基本的には麻雀日記。で、とことん負け続けます。一説では、ギャンブル全般で数千万円負けたそうです。そこまで負けられるのも見事。これ以外にも自虐的な漫画をたくさん描いています。有名なところでは、神足裕司氏との共著『恨ミシュラン』でしょうか。

この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)

一方で、『ゆんぼくん』(竹書房)、『ぼくんち』(小学館)、『毎日かあさん』(毎日新聞社出版局)、『いけちゃんとぼく』(角川書店)など、情緒溢れる漫画を描いています。ただし‘漫画’と言い切ってしまうのは難しいところで、イラスト色が強かったり、絵本の扱いで出版されているものもあります。前は前者の過激さに注目が集っていましたが、このところ後者の作品群のメディア化が続いています。先日、こちらのサイトでも『パーマネント野ばら』の映画化を取り上げましたが、それ以前にも『ぼくんち』、『いけちゃんとぼく』、『女の子ものがたり』が映画化、また『毎日かあさん』がアニメ化されています。

これらに続いて、理論社出版の『この世でいちばん大事な「カネ」の話』が、テレビ朝日系列でドラマ化されることになりました。7月9日、夜9時スタート。主人公の相原絵里子に山田優、その他のキャストに陣内孝則、渡辺えり、ドランクドラゴン塚地、小泉孝太郎など。主人公の名前で分かるかもしれませんが、西原理恵子氏の実体験がベースになっています。ただ公式サイトのストーリーを見る限りでは、ドラマ化にあたってかなりのアレンジが加えられているようです。この辺りは、そんなものなんだなと思って見るくらいでしょう。

現在は、小学館ビッグコミックスペリオールで『西原理恵子の人生画力対決』を連載中。漫画界の巨匠と呼ばれてもおかしくない方々を相手に、画力を競っています。ほぼ西原氏の完敗なんですが、中には必ずしも西原氏の負けとは思えない展開もあるのが面白いです。

これから西原氏がどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみにしたいです。

■西原理恵子公式サイト「鳥頭の城」
http://www.toriatama.net/

■テレビ朝日「崖っぷちのエリー~この世でいちばん大事な「カネ」の話」公式サイト
http://gakeppuchi.asahi.co.jp/

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