甘いものから苦いもの、ほっこりするものまで、いろいろな側面を楽しめるのが百合短編集の大きな魅力です。今回ご紹介する磯谷友紀先生の『さようならむつきちゃん』も、さまざまな百合を楽しめます。
もともとはCOMITIA(コミティア)という創作ジャンルの同人誌用に描かれた作品で、本作にはタイトルとなっている『さようならむつきちゃん』をはじめとして、8作の短編が収録されています。
- さようならむつきちゃん
- 少女の魔笛
- 桜の実の熟する日
- 私のオディール
- きみにならびて
- 喪服
- 神の子魔女の子
- 魔女ヨハンセン
作者にとっては初めての百合作品ということですが、胸をキュンと締めつけるような切ない系のストーリーが収められています。特にキュンとしたのが前3作で、女子高生と同級生のお母さんなど歳の差が離れたキャラクター同士の百合がメインです。
絵柄、人物の心理描写ともに繊細かつほんわかなタッチで描かれており、その作風が切なさをさらに強調しています。
さようならむつきちゃん/磯谷友紀
百合の短編集。どれも素敵なお話だけど表題作がとても好きで、何度も読んでます。女の子ふたりの関係の、繊細な描写が非常にいい作品なので百合好きな方はぜひおすすめしたいです。昔の作品なのであんまりもう新刊書店には売ってないかな— こゆき (@ma_horoboshi) December 17, 2020
今日は『さようならむつきちゃん』を読んだよ。
2回目なのにすごい新鮮に読んでた。お気に入りは魔女を召喚する話だー!!!
切なくてキュン
可愛くてキュン絵がほんわか綺麗でいいっすよね#百合 pic.twitter.com/vJb31xBAym
— ぼす (@BORDERLESSkumo) August 7, 2019
切なさとかわいさに癒やされたい人、「切なさとかわいさしか勝たん」人は、ぜひ読んでみてください。少し古い作品なので、紙では入手が難しい可能性があります。購入されるのであれば、電子版がおすすめです。
【作品データ】
作画:磯谷友紀
出版社:新書館
刊行状況:全1巻