【特集:『はたらく細胞』シリーズ-16】 キャラクターの魅力を解説する『はたらく細胞公式コミックガイド』

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私たちの体の中で起こっている出来事なのに、わかりにくいもの。それが細胞や細菌・ウイルスの活動です。母親のお腹にいるとき(誕生前)から亡くなるまで、24時間休まず働き続けているのに、なかなか自覚することはありません。

そんな細胞たちを擬人化して、体内での働きをコミカルに描いた作品が清水茜先生の『はたらく細胞』です。作品内に出てくる細胞・細菌・ウイルスなどの働きやキャラクターが、今回ご紹介する『はたらく細胞公式コミックガイド』にまとめられました。

この公式コミックガイドの魅力は、なんといっても擬人化されたキャラクターについて詳しく紹介されている点でしょう。本書が出た当時は『はたらく細胞』のコミックスは5巻まで刊行されていたので、そこまでに登場した主人公の赤血球(AE3803)や先輩のAA5100、後輩のNT4201、輸血されたDB4963、白血球(好中球、U-1146)やキラーT細胞などのキャラクターが紹介されています。

また、各細胞のリアルな姿や体内での働き、作者のプロット紹介、インタビューなども収められています。その他、本編のもととなった読み切りの『細胞の話』が読める唯一の作品です。プロになる前に書かれたものなので絵柄の粗さも目立ちます。しかし、その後の『はたらく細胞』につながるキャラクターが多数登場しており、ファンならば必ず楽しめるでしょう。

先にも書きましたが、各細胞の体内での働きやわかりやすい体のロケーションガイドもついているので、細胞についての知識を得られるとともに、自らの体に感謝できる作品にも仕上がっています。

ファンの方はもちろん、作品をご存知でない方も持っておいて損はない一冊です。

【作品データ】
作者:シリウス編集部
監修:清水茜
出版社:月刊少年シリウス(講談社)
刊行状況:全1巻