女性のメイクに対する本音がわかるコミック『だから私はメイクする』

近ごろSNSでは、コスメにこだわりを持つ「コスメオタク」と呼ばれる人が増えているのをご存知でしょうか。特にTwitterでは「コスメ垢」といって、「#コスメ垢」や「#美容垢」などのハッシュタグで検索すると、多くのアカウントでコスメに関するディープな情報を発信していることがわかります。

そんなメイクにハマっていく女性の実態を描いたマンガが、今回ご紹介するシバタヒカリ先生の『だから私はメイクする』です。

原作は劇団雌猫のエッセイ集『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』(柏書房)で、この中から作者が選んだ6エピソードが『FEEL YOUNG』にて、2019年8月号~2020年1月号まで連載されました。

作中に出てくる女性は高校生の時にメイクに目覚め、大学では「マリー・アントワネット」と呼ばれるようになった女性、もともとは絵画教室の講師で友だちに誘われるままドバイでビューティーアドバイザーになった女性などがオムニバス形式で登場して、彼女たちにアドバイスをしたビューティーアドバイザー熊谷さんを軸に、メイクによって自信をつけていく女性の心理が赤裸々に描かれています。

作者の描いた女性は非常に明るい絵柄で、どの話も最後はハッピーエンドで終わるすばらしい構成。よく「コスメは魔法」と言われますが、その理由が絵柄を通してよくわかり、大変好感が持てます。

https://twitter.com/___uxu_mp/status/1352581127584665600

また、昨年10月~11月には熊谷すみれ役に神崎恵さん、後輩役として吉田朱里さん(元NMB48)、志田彩良さんが出演した同タイトルのドラマが、テレビ東京系列のドラマパラビ枠で放映されたのも記憶に新しいところです。本編、特別編の「おさらいメイク講座」ともParaviにて視聴できるので、興味がある人はぜひご覧ください。

原作となった、劇団雌猫さんの『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』には、メイクと美意識がふんだんに語られており、メイクのエッセイ集としては出色のできばえです。コミカライズ版と合わせて読むことを強くおすすめします。

【作品データ】
作画:シバタヒカリ
原案:劇団雌猫
出版社:FEEL YOUNG(祥伝社)
刊行状況:全1巻