なぜか舞台化!続編はあるの?『錦田警部はどろぼうがお好き』

小学館「ゲッサン」で連載していた『錦田警部はどろぼうがお好き』(かんばまゆこ)が舞台化する。

本作は神出鬼没の怪盗ジャックと、錦田警部の追いかけごっこを描いたコメディー作品。ただし怪盗ジャックの正体が錦田警部の部下であるアンリ巡査なこと、錦田警部がジャックにメロメロでイマイチ追い込めていないこともあって、かけらもジャックが捕まりそうな気配がない。やや余談ながら後者の関係から本作をBLに分類する読者もいる。

このまま一方的にジャックの勝利が続くかと思われたものの、ショックを受けた錦田警部がかつての姿である死んだ目の錦田になったことで敏腕ぶりを取り戻し、巧みにジャックを追い詰めていく。もっともあと一歩のところでいつもの錦田警部に戻って逃がしてしまうのはコメディーのお約束。 そんな『錦田警部はどろぼうがお好き』が舞台化するのだ。

「なぜ今更?」が正直なところ。「ゲッサン」での連載がいつの間にか(2016年)終わり、かんば先生は2017年から同じ小学館の「少年サンデーS」にて『名探偵コナン』のスピンオフ作品『犯人の犯沢さん』の連載を始めている。

コナンの影響もあってか知名度は『犯人の犯沢さん』の方が上。もちろん内容は『錦田警部…』に負けず劣らず面白いしね。加えて「次にくるマンガ大賞2018」のコミックス部門で3位になりながらも連載再開はならなかったからだ。本当になぜなんだろうか。 それはさて置き、肝心のキャスティング。怪盗ジャック(アンリ巡査)は廣野凌大さんと大崎捺希さんのダブルキャスト、錦田警部は藤田玲さんと高木俊さんのダブルキャストになっている。

舞台『錦田警部はどろぼうがお好き』公式サイト(https://keidoro-stage.com/)には4通りの組み合わせによる公演スケジュールを発表しているので、ファンは公演日とキャストを間違えないよう注意して欲しい。

また新型コロナウィルスの感染状況の再拡大がニュースになっており、同サイトでも「新型コロナウイルス感染予防および拡散防止対策について」などを掲載しているが、今のところ公演中止には至っていない。あとは無事3月の公演を迎えることを願うばかり。

さて、単行本全3巻のデザインを見て欲しい。

怪盗ジャック、錦田警部、アンリ巡査と続いているのだが、アンリの襟首をつかむ手に気づくだろう。おそらく死んだ目の錦田警部の手、つまり本来は4巻以降も続くはずだったと思われる。ゲッサンに掲載した2話が長く未収録だったのも予定外の終了だったことを想起させる。

「もう続きは読めないのか」と思っていたところに舞台化のニュースが出た。さらに2021年から、かんばまゆこ先生がツイッターを始めており、初回のツイートを飾ったのは『犯人の犯沢さん』の犯沢でも『迷宮入り探偵』の池々郷(いけいけ ごう)でもなくアンリ君だ。

「もしかしたら連載再開があるのではないか、いや、ワンチャンあるはずだ!」と勝手に思いつつ続報を待とうと思う。

【作品データ】
作者:かんばまゆこ
連載:小学館「ゲッサン」連載
刊行状況:全3巻