性のことをもっと身近に知ることができるマンガ『性教育120%』

皆さんは「性教育」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?本来であれば保健体育で教わる分野ですが、あまり時間を割いて教えられることも少なく、誤解しているところもあるかもしれません。

そのため、本来であればみんなもっと知っておくべき性の知識が不足しているのが現状です。そんな性教育について描いた作品が、田滝ききき先生原作・ほとむら先生作画の『性教育120%』になります。

主人公は桜ヶ丘女子高校の保険体育教師・辻尚子。彼女は現代の性教育に疑問を持ち、「もっと明るく楽しく性教育をしたい」という志向の持ち主です。

教えているクラスの生徒には、BL好きな女子、猫が好きな女子、カップル同士の女子などがいます。そんな子を相手に、「女の子同士の安全なセックス」「オナニーのしかた」「動物の性」などをテーマに時には下ネタ、時には真面目なテーマで、養護教諭の中沢先生など同僚に叱られながらも性について教えていきます。

一般的には、女性にこのような性の話題を出すと嫌な顔をされやすいため、あまり関心がないのではないかと思われがちです。しかし、特に思春期の頃は高い関心を寄せることがあります。そういうことを考えると、触れる機会が少ないだけといえるでしょう。

全体的には、食いつきのいいテーマで読者の興味を惹きつつ、女性にとってハードルとなりやすいテーマを乗り越えさせてくれそうな感じで描いています。絵柄についても、各キャラクターにスポットライトを当てるような感じで描かれているので、その点でも好感が持てます。

どちらかといえば性をテーマにしたコメディタッチなマンガですが、百合な要素も盛り込まれているので、そういった作品が好きな人にもおすすめできる作品といえるでしょう。

【作品データ】
作画:ほとむら
原作:田滝ききき
出版社:KADOKAWA
刊行状況:既刊1巻