アラサー以上であれば共感できる女のデトックスマンガ『地獄のガールフレンド』

「ルームシェア」という言葉を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。日本では、1つの部屋もしくは集合住宅、戸建住宅などを複数人で利用することを指すようです。一軒家であれば、各部屋をプライベートルーム(個室)、リビングやキッチンなどを共有スペースとしています。

国内では90年代半ばから2000年代初頭にかけて知られるようになったルームシェア。これをテーマとして、一軒家に同居することになった20代から30代の女性3人の本音を赤裸々に描いたマンガが鳥飼茜先生の『地獄のガールフレンド』です。

主人公は一軒家に住む3人の女性。

・島田加南
・首藤悠里
・出口奈央

奈央は36歳の服飾デザイナーで、かわいい男の子やかわいい洋服・アクセサリーなどとにかく「かわいいもの」が大好き。しかもルックスはいいので男性にはよくモテてしまうようです。反面、掃除・洗濯が苦手で、いつも家はゴミ屋敷。そのため、好きになっても家に呼べないコンプレックスを抱えています。

そんな状況を見かねた友人で、仕事上のパートナーでもある鹿谷が「好きか嫌いかだけではしんどいから、適当に距離を保てる女の人と生活してみたら?」と提案。市役所の掲示板に「同居人募集」の張り紙を掲示しました。

そこに、離婚したものの息子の幼稚園は続けさせてあげたいと願う加南、短大時代から8年住んできたアパートを追い出されて住むところがなくなった上、仕事でストレスを抱える悠里が応募。「家の掃除・洗濯を行うこと」を条件として、3人の同居生活がスタート。

最大の魅力は、アラサー以上であれば誰もがその気持ちに共感できる話ばかりなところです。それぞれの立場で発せられる言葉に、思わずハッとさせられてしまいます。

悠里さんの場合であれば、「独身」というだけで産休や時短勤務をしている社員の穴埋めがまわってきて、思わず本音がこぼれてしまうところは「そうそう。あった、あった」と膝を打ちました。

奈央さんの『モテる秘訣わかったよ。「男に自分ほど関心持たないこと」気づいたんだけど、私、男より自分の方が100万倍好きだわ』というセリフは、本当に自分の人生を過ごしている人でないと出てこない言葉でしょう。

加南さんに好きな人ができて、相手を思う気持ちと我が子の間でもがいている姿など、共感できるところが目白押しです。

作者の鳥飼茜先生は、女性向けだけでなく青年向けコミック誌でも書いているためか絵柄も決して女性向けというわけではなく、ストーリーの作り込みもドロドロしていない点が特徴です。そのため、男女問わず作品の世界に入っていくことができます。

また、この作品に限っていえば女性の本音をテーマにしているので、「あっ、これあるよね。わかる」と共感できるとともに、日頃抱えていたストレスを解消(デトックス)できる点で、特に30代以上の方におすすめしたい作品といえるでしょう。

本作は昨年の10月~12月までフジテレビオンデマンド(FOD)にて、下記の配役で全10話のドラマが配信されていました。

・島田加南 加藤ローサ
・首藤悠里 武田梨奈
・出口奈央 桜井ユキ

主演の一人加藤ローサさんにとっては8年ぶりのドラマ主演ということもあり、配信開始前はちょっとした話題になりました。また、作品が女性の悩みを扱ったものだったこともあったのか配信も好評で、4月からはフジテレビのブレイクマンデー24枠で地上波放送されることとなったようです。

ただ、関東ローカル枠なので地上波は関東在住の人しか視聴できません。しかし、第1話は無料視聴することができます。残り9話はFODプレミアム加入で視聴可能なので、関東以外に住んでいる人は無料配信を見て気に入ったら加入して視聴してみてください。

最後に。本編は2017年2月号で完結していますが、この度地上波放送開始に合わせて番外編が4月6日に電子版で配信されます。相変わらず同居生活を続けている3人の姿が描かれており、こちらも楽しみですね。

【作品データ】
・作者:鳥飼茜
・出版社:祥伝社
・刊行状況:全3巻