ドラマ化発表! 恋愛の“あるある”を描いた話題作『深夜のダメ恋図鑑』

街コンや婚活アプリが多数のユーザーを集め、ネット上には理想の異性と出会うためのノウハウがあふれる現代。若者の草食化が進んでいると言われているが、いまだ恋愛・結婚ジャンルへの関心は根づよい。そんな中、恋愛の失敗談を主題にした『深夜のダメ恋図鑑』がネット上で広く共感を呼び、コミックス累計170万部を突破。ついに先日、馬場ふみか主演で連続ドラマ化されることが発表された。

主人公は、勝ち気だったり夢見がちだったりする個性的な3人の女性。25歳前後、一般には適齢期とも言える彼女たちが、ダメ男との恋愛エピソードを回想する形で進行していく。語られるのは「いつも上から目線の男」「面倒くさいオタク男」「浮気を何とも思わない男」……多少デフォルメされているが世間によくいるタイプだ。そんなイケメン風のダメ男たちを「今すぐ別れろ」などと女性側からバッサリ斬り捨てる痛快なシーンが読者に受け、一時期は単行本が品薄になるほどだったという。

この作品でおもしろいのは、読者の性別によって受ける印象が正反対になりかねない点だろう。作者はダメな男をデフォルメ的に描く意図があったと発言しているが、男性読者の意見は異なる。大した欠点のない(同性から見れば嫉妬したくなる)ハイスペック男性に対して「湯船に毛が浮いてたから」程度の理由で彼女らが冷めている、いわゆる“理不尽冷め”とも受け取れるエピソードが少なくないからだ。

そのため、女性が読むと作者の狙い通り「やっぱりイケメンでも油断しちゃダメね…」となるが、男性が読むと「こんな贅沢女が現実にいたらこっちから願い下げだ!」と感じられたりする。

ネットに恋愛情報があふれていると冒頭で述べたが、その多くはダメ男、ダメ女の見分け方など、相手側のマイナスをあげつらう内容で、「悪いのはお互い様」という寛容さはあまり見られない。異性に完璧を求めすぎて出会いチャンスを逃している現代人に、『深夜のダメ恋図鑑』はちょうど良い処方箋となるかもしれない。

【作品データ】
・作者:尾崎衣良
・出版社:小学館
・刊行状況:3巻まで(続刊)