21年ぶりの復活! 『ガンダムX』後日談がガンダムエース3月号に掲載中

「月は出ているか?」

――印象的なサブタイトルと名言で今なお愛される『機動新世紀ガンダムX』(1996年放送)。その最終回後を描いたアフターストーリー漫画が、ガンダム専門誌「ガンダムエース」3月号に掲載されている。

ガンダムXの後日談といえば十数年前に連載された『機動新世紀ガンダムX ~UNDER THE MOONLIGHT~』を思い出す人がいるかもしれないが、あちらは権利問題などが影響したのか、原作アニメのキャラクターが一切出てこない完全な番外編であった。対して、今回掲載の漫画は監修に高松信司(原作の監督)、ストーリーは川崎ヒロユキ(同じく脚本家)、作画はときた洸一(同じくコミカライズ担当)と、見事なまでのオフィシャル勢。当然主人公のガロードやヒロインのティファも登場しており、待ちに待った“真の続編”である。

新ストーリーの舞台は、原作最終決戦から約1~2年後。ティファと結ばれ元気にジャンク回収業を営むガロードのもとへ、かつてライバルであり戦友でもあったカリスが訪れて、なにやら厄介事を持ち込む展開だ。

実はガンダムエースに掲載されているのは全64ページある本編のうち冒頭14ページのみで、続きは3月発売のBDボックスに封入された特典として読めることになっている。「ただの販促か」「全部読めないなら買う意味ない」と思ってしまいがちだが、原作ファンとしては幸せそうに“戦後”を暮らすガロード&ティファの姿や、カラー扉ページでガロードがGX(サテライトキャノン装備)と再会するシーンなどを見られただけでお得と言える。

また、冒頭シーンの掲載だけでなく、原作アニメスタッフが放送当時の裏話を明かす対談など、『ガンダムX』関連の特集記事が組まれており非常に読み応えがある。本編に登場するという「カリス専用ガンダム」までこっそり明かされており、期待は高まる一方だ。

なお今回の漫画はサブタイトルが「NEXT PROLOGUE 『あなたと、一緒なら』」と付けられており、新たな『ガンダムX』の企画スタートも予感させる雰囲気である。すでにBDボックスを予約している人は特集記事を目当てに、買う予定がない人はガロードたちの元気な姿を見るため、あるいは読者アンケートに答えて新展開の後押しをするために、ガンダムエースを購入してもまったく無駄にはならないだろう。