マンガ大賞2017授賞式レポ(1)受賞作『響~小説家になる方法~』へ「マンガは絵じゃないってことが証明された」の名言?

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マンガ好き有志が一番面白いマンガを決める賞「マンガ大賞2017」授賞式が2017年3月28日、都内で開催されました。

マンガ大賞は、2008年に設立され、今年で10回目を迎える賞。書店員をはじめとするマンガ好きの有志たちが集まり、ノミネート作品及び大賞作を決定しています。選考対象となるのは、2016年1月1日から12月31日までに新刊の単行本が刊行された、 最大巻数が8巻までの作品。今年は13作がノミネートされました。

今年、大賞のプレゼンターをつとめたのは、昨年の受賞作『ゴールデンカムイ』担当編集の大熊八甲氏。「この1年間、おかげさまでものすごく忙しくさせていただきました。読者の方を増やしていただけた1年だった」と作者の野田サトルさんからの言葉を伝えました。

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作品の舞台である北海道で原画展も開催されたという『ゴールデンカムイ』。大熊氏自身も「マンガ大賞をとらせていただいて、皆さんに広めていただいたことが形になったのかなと実感している。(マンガ大賞は)ものすごく大きなきっかけになったことを体感しています」とのこと。

そして、ついに大賞受賞作発表の瞬間。プレゼンターの大熊氏が壇上で発表したタイトルは…『響~小説家になる方法~』

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大熊氏から『響~小説家になる方法~』担当編集の待永倫氏へプライズが授与されました。

柳本光晴さん作の『響~小説家になる方法~』は、2014年から「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載中の作品(コミックス既刊5巻)。出版界に彗星のごとく現れた天才女子高生小説家・響の物語です。

受賞発表を受けて、作者の柳本光晴さんも壇上へ上がり、「とにかくうれしい。ようやく『本当だったんだ』という感じですね。過去の受賞者、誰一人知らない人もいなければ、読んだことのない作品もない中で、名前が並ぶんだなと思うと本当に恐れ多い。ありがとうございます」と喜び、受賞の知らせを受けたとき、一緒にハイタッチをして喜んだアシスタントが「先生、マンガは絵じゃないってことが証明されましたね」という名言を残したことを語りました。

柳本先生、本当におめでとうございます!

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最終選考で67ポイントを獲得して大賞に輝いた『響~小説家になる方法~』。その他のノミネート作品の獲得ポイントと順位は以下の通り。

1位『響~小説家になる方法~』(柳本光晴)67pt
2位 『金の国 水の国』(岩本ナオ) 64pt
3位 「ダンジョン飯」(九井諒子) 63pt
4位『アオアシ』( 小林有吾/上野直彦) 60pt
5位 『波よ聞いてくれ』(沙村広明 48pt
6位 『約束のネバーランド』(出水ぽすか/白井カイウ)43pt
7位 『ゴールデンゴールド』(堀尾省太)42pt
8位『ファイアパンチ』 (藤本タツキ)37pt
9位 『ハイスコアガール』(押切蓮介) 33pt
10位 『からかい上手の高木さん』(山本崇一朗)30pt
11位 『私の少年』(高野ひと深) 20pt
12位 『東京タラレバ娘』 東村アキコ 18pt
13位 『空挺ドラゴンズ』(桑原太矩) 9pt

関連URL
マンガ大賞2017公式サイト