【あらすじ】
あらゆる事件に巻き込まれ、その上常に犯人として疑われてしまう隠館厄介(かくしだて・やくすけ)には、2年前に知り合った探偵がいた。掟上今日子(おきてがみ・きょうこ)、またの名を「忘却探偵」とも言う彼女は、眠ると記憶がリセットされてしまう体質を持つ。なので事件はすべて一日で解決してしまう「最速の探偵」でもあるのだ。テレビドラマ化されて既に人気の高い作品の待望のコミカライズ!
【みどころ】
『めだかボックス』や『化物語』などで大人気の西尾維新氏の最新シリーズが、早くもテレビドラマ化された。そしてこの度コミック第1巻の発売。1日ごとに記憶がリセットされる今日子さんは、その名の通り「今日」を生きる。白髪に眼鏡、低身長の今日子さんに泣きつくのは、たいていの場合真っ先に疑いをかけられる厄介だ。
今日子さんの左腕には、油性マジックで書かれた文字がある。「私は掟上今日子。25歳。置手紙探偵事務所所長。記憶が一日ごとにリセットされる」。そして太ももには「現在仕事中」とも。そして今回最初の事件に当たって、新しく書き加えられているのがお腹のメモには、「隠館厄介さん。信用できる」の文字。2年前からの付き合いの記憶はない今日子さんだが、自分を信用してくれているのが何より嬉しい厄介は、いつでもどこでも疑われながら生きる。それを晴らしてくれるのが今日子さんなのだ。
しかしそんな今日子さんは、案外お金には細かい。一体いくら貯めてるんだろう……?「大人がタダで働くわけがないでしょう」というセリフには、今日子さんの違った一面が見れる。コミックス第1巻では、3つの事件を解決する今日子さんだが、原作シリーズは既に4冊刊行されているので、ドラマにおいてもネタには困らないだろう。原作やドラマでこの作品を知った人も、まったく知らなかった人も、コミックから入門するとわかりやすいかも知れない。多彩なメディアミックスに今後も期待大である。
【作品データ】
・作者:原作/西尾維新 漫画/浅見よう
・出版社:講談社
・刊行状況:1巻〜(以下続刊)