ちょっとズレてる百合物語『ゆりゆりパニック~尊すぎる事案が発生しています!~』

百合好きのあるあるに、女性同士で歩いているのを見ると「どんな関係なんだろう?」とついつい余計な想像をしてしまうというものがあります。多くのファンの方は、似たような経験があるのではないでしょうか。

現実にはなかなか簡単にモテることはないものの、それでもモテる日を夢見る生き物が人間です。もっとも実際にそんな日が突然来たら、ちょっとパニックになるかもしれません。そんな日常を描いた作品として、中村カンコ先生の『ゆりゆりパニック~尊すぎる事案が発生しています!~』を紹介します。 続きを読む

優等生の猫をかぶった生徒の年の差恋愛『サボりなら保健室でどうぞ?』

ひとことで「百合」といっても、ピュアラブやちょっとアブノーマルなものなど、さまざまなジャンルの百合があります。好きな作品を見ていると、どういう作風を好むかがよくわかるのが面白いですね。

筆者はちょっと裏表がありそうな主人公によるピュアラブものが好きで、よく単行本を買って読んでいます。今回紹介するのは、あおと響先生の『サボりなら保健室でどうぞ?』です。 続きを読む

友達以上、恋人未満の恋『「触れたい」は恋の始まり』

ミステリアスな雰囲気をまとった人は、どこの世界にでもいるもの。その人のことがわからないがゆえに、周囲にいるみんなは興味がわくことでついつい知りたくなってしまうものです。

恋人未満の時期というのは、恋愛の中でももっとも楽しく切ない時間といえるでしょう。その恋模様を描いた作品が、くも子先生の『「触れたい」は恋の始まり』です。 続きを読む

わんこ系女子の恋『顔だけ良いクラスメイトが、やたらとグイグイ来る百合の話。』

LGBTQが可視化されるようになって以来、小説・マンガともに百合ジャンルの作品が増加中です。その中には、小説の内容が面白いことで声がかかり、コミカライズされるものも多くあります。

そのひとつが、今回紹介する能代リョウ先生原作、はちこ先生作画の『顔だけ良いクラスメイトが、やたらとグイグイ来る百合の話。』。本作はカクヨムで連載されていた同名の小説を、コミカライズしたものです。 続きを読む

期間限定のお試し恋愛の行方は?『7日間限定彼女』

恋愛感情を抱かない無性愛者でない限り、私たち人間には恋愛感情があります。しかし、それは他人事だから言えるだけで、自分事になるとどうしたらいいかわからなくなる人もいるでしょう。

少女マンガとか恋バナが好きでも、自分がその立場になって楽しめるかは別物です。そんな感情ど真ん中にいる少女・明楽真夏が、お試しで恋愛をはじめる物語として甘崎水菓先生の『7日間限定彼女』を紹介します。 続きを読む

自分の声が嫌いな人にこそ読んでもらいたい『ヴォカライズ』

「声・脳・教育研究所」が約1万4000人に行った調査によると、日本人の84%は自分の声が嫌いという結果が出ました。自分の声を嫌うことで作り声になりやすく、その結果として自分の声がますます嫌になるという悪循環が訪れるわけです。

自分の声が嫌いになると、まず自分の感情を心の奥に押し込みやすくなります。そんな女子高生が自分の感情を表に出すことで、心を解き放つさまを描いた作品が小菊路よう先生の『ヴォカライズ』です。 続きを読む

33歳と80歳、年の差同居の物語『あっちゃんち』

一つの家屋で複数人が共同体を形成する共同生活。たとえば、同性・異性との同居や結婚前の同棲も、共同生活のひとつといえます。日本でも25年くらい前から知られるようになったシェアハウスを思い浮かべる人も多いでしょう。

同世代もしくは同い年くらいの同居ならまだしも、年齢差があると戸惑いも多いかもしれません。今回は、親子ほど年齢の離れた女性同士の共同生活物語、西炯子先生の『あっちゃんち』を紹介します。 続きを読む

いじめにまつわる人間模様『帰りの会をはじめます。~いじめ裁判開廷~』

「帰りの会」というと、小学校でよくある光景ですね。基本的には毎日の振り返りと、それぞれの児童に希望や目標を持たせること、それぞれに与えられた当番や係の連絡、翌日の予定を把握することで学級のまとまりを深める目的があります。

しかし、これが特定の誰かをつるし上げる目的で使われるとしたら、当事者はどのように思うでしょうか。盗難事件をキッカケにはじまったいじめにまつわる人間模様を描いた物語が、君塚力先生原作、日丘円先生作画の『帰りの会をはじめます。~いじめ裁判開廷~』です。 続きを読む

般若心経の教えをわかりやすく!『空色心経』

般若心経を聞いたことのある日本人は多いでしょう。これは、大乗仏教の教理を短くまとめたもの。西遊記で知られる三蔵法師(玄奘三蔵)が漢訳し、それが日本に伝わって広められたとされています。

しかし、家の宗教が違う宗派であれば、般若心経を聞く機会もありません。そのため、私たちの中には、聞いたことはあっても意味まではわからないという人も少なくないでしょう。そこで、この般若心経をモチーフにしたものが、こうの史代先生の『空色心経』です。 続きを読む

『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』のコミカライズ

劇場版第30作目の記事はこちら
劇場版第31作目の記事はこちら

近年は夏休み期間中に公開開始され、毎年多くの親子連れで賑わう『映画クレヨンしんちゃん』シリーズ。昨年公開された31作目の『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』は、劇場版史上最高の興行収益を記録しました。

劇場版最新作のタイトルは『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』。そのコミカライズ版が、5月20日より公式サイト上で公開開始。作画を担当するのは、高田ミレイ先生です。 続きを読む